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UTグループINTERVIEW #004/101「株式会社マウンテンハウスアーキテクツ」 — お客様の要望に“一味”を足す。独特な空間を作り出すmhaの空間デザイン

山家 明 Akira Yamage

株式会社マウンテンハウスアーキテクツ 代表取締役

「オフィスっぽくしたくない」と頼まれるオフィス。有名キャラクターの顔が割れるくす玉。羽を付け替えると飛び方が変わるフライトシミュレーター。ジャンルをまたいで、いろいろな空間やものをつくってきたマウンテンハウスアーキテクツ(以下、mha)が、ユニオンテックグループに2026年3月にジョインしました。グループの中でmhaはどんな存在になりたいのか、どんなときに声をかけてほしいのか。代表の山家明さんに聞きました。 

マウンテンハウスアーキテクツは、ユニオンテックグループと一緒につくる「空間デザインパートナー」です。

ちょっとコリが溜まっちゃうところを、ほぐします 

前職の美容師をやめ、大学卒業後、設計事務所に行きました。独立してからは13年ほどになります。ずっと1人で、ときどき外部の人の力を借りながらやってきました。インテリアや建築にこだわらず、プロダクトからテレビCMの舞台美術、ラーメン屋、住宅のリノベーションや新築、オフィスまで、いろいろなものをつくってきました。大学の建築学科で非常勤講師もしてます。営業をしたことはなく、仕事はほとんど知り合いの紹介です。よく言われるのは、「オフィスの依頼だけど、オフィスっぽくしたくない」という相談。ずっとオフィスばかりやっているわけではないので、いろんなジャンルの経験をミックスしたり、違うところから持ってきたりします。できあがった空間をカメラマンさんに撮ってもらうと、「なんか独特だよね」と言われます。特に意識はしていなくて、お客様のお話を聞いて提案していたら、結果的にそうなっているんです。同じ分野を深く掘ると知見は溜まりますが、それだけを見ていると煮詰まることもありますよね。そんなときに意見を聞いてもらって、ちょっとコリが溜まっちゃうところをほぐせたらと思っています。 


プロダクトから建築まで。規模に関わらず、向き合い方は変わりません 

空間では、オフィス、ラーメン屋、住宅のリノベーションや新築を手がけてきました。新築で一番大きかったのは、東京の山あいの村につくったコワーキングスペースです。規模に関わらず、向き合い方は変わりません。意外に思われる仕事だと、航空会社の教育プログラム向けに、羽を付け替えると飛び方が変わるフライトシミュレーターの教材プロダクトをデザインしたこともあります。ここまで幅広くやってきましたが、ユニオンテックグループの事業のなかでまだやったことがないのがクリニックです。美容室もやってみたい。デザインの流れが全然違うはずなので、最初はお手伝いからでも入って、見てみたいと思っています。 

これまでの実績紹介

Air Force 1 Gallery by atmos Sendagaya(内装,展示)
DRIP STOOL(プロダクト) / TOY8(内装)
Village Hinohara – Phase 1-(建築)

まず受け止めて、少し付け加えて返す 

基本的に、我を出すのは苦手なんです。人が「こういうものをつくりたい」というのを形にするのは得意なのですが、いざ自分の自宅を建てたときは、どうしていいかわからなくて。大学時代の同級生に頼んで、意見を聞きながら一緒に設計してもらいました。だから、お客様のやりたいことも、ほかのデザイナーからの提案も、できるだけ「無理」とは言わず、まず受け止めます。そのうえで、少し付け加えて返します。家具やプロダクトは専門のデザイナーがいるので、かっこいいデザインだけで勝負しても勝てないと思っています。だから、違うところから持ってくるんです。素材の成り立ちや、ソファの中のウレタンに液体ゴムをかけて椅子にするような、デザインの外にある背景を使います。いいデザインは世の中に溢れているので、普通なんだけど、ちょっと違う、ちょっと可愛い。要望に一味を足すくらいの感覚でやると、できていることが多いですね。これまでに、小規模なプロダクトから大企業のオフィス移転、外資系のお客様の店舗まで、さまざまな方からご依頼をいただきました。お話をするときは、役職に関わらず、さまざまな人に意見を聞き、それを自分なりにまとめて、決定権のある人にそれをぶつけます。その空間を使う人代表みたいな感じで。 


どのプロジェクトも、1人でやることはあまりありません

グラフィックは知り合いのデザイナーと、施工も含めて、1人ではできないところは協業します。デザインチームと一緒に施設をつくったり、イベント会社とポップアップをつくったりもしました。そのほうが、いいものが生まれるんです。巻き込み力はあるほうだと思います。案件に合わせて、必要な人を集めてチームごとつくることも得意です。「こんなの作れる人いる?」と聞かれたら、引き出しはたくさん持っています。ユニオンテックのLuxury Design事業部から「ハワイで家具をつくれる人を知らないか」と聞かれて、紹介したこともあります。仕事になるかどうかは別として、です。僕が動かなくても、ほかの人を紹介したほうがいいなら、それでいいと思っています。「できます?」と聞かれて、有名キャラクターの顔が割れるくす玉をつくったこともあります。 


外部より近い、グループの空間デザインパートナー

できれば、案件に最初から入らせてもらって、ユニオンテックの事業部の方と一緒に手を動かしながらつくっていけたらうれしいです。こちらも手を動かし、事業部の方にも手を動かしてもらって、お互いだけでは出せないものを一緒に出したい。以前、社会への影響が大きい企業のオフィスに最初から入らせてもらったときは、被災地の素材を家具やテラスに使う提案をして、全体を任せてもらいました。コンセプトやストーリーから一緒につくれると、お互いにいいものができると思っています。もちろん、デザイナーとして加わるのも、案件をまるごとお任せいただくのも、どちらでも大丈夫です。〔ユニオンテックのワークスペースプロデュース事業部でいえば、お客様と最初にやり取りをするフロントのプロデューサーのように要望の段階から加わることも、デザイナーとして手を動かすこともできます。自分で動くのも好きなので、デザイナーとしても、ぜひ呼んでください。単純に人手が足りないから、というお声がけでも構いません。僕はユニオンテックにとっては外部の人間ではあるんですが、同じグループの中の一員で、同じようなものだと思ってもらっていいと思っています。事業部をまたいで関わる、外部より近いグループの人。空間デザインを一緒に考え、手を動かす“パートナー”。それが今の立ち位置です。 


今まで自分だけでは「無理」だった案件を、お断りしなくていい環境になった

ユニオンテックグループに入って、できる仕事の幅が広がりました。たとえば、知り合いから店舗の相談を受けたことがあります。以前なら、自分にはデザインできないだろうと思って、断っていた業態でした。でも、グループ内でなら対応できそうだと思って、ユニオンテックの事業部に担当してもらいました。今はその案件の流れを見ながら、ときどき口を挟んでいます。ユニオンテックグループの中での関わり方は、案件ごとに違います。ほぼ全部をお任せしたもの、最初のデザインだけ入って、あとはお任せしたもの、打ち合わせだけ参加したもの。全振り、半分、ちょこっと、の3パターンですね。逆に、ワークスペースプロデュース事業部からの案件で、オフィスのデザイン提案を一緒に進めているものもあります。打ち合わせを重ねて、手を動かしながら、協業でやっています。得意・不得意を補い合えるようになって、お互いに幅が広がっていると感じます。 


「一緒にできない?」が、一番いい

声のかけ方で一番うれしいのは、「一緒にできない?」です。案件そのものを一緒にやろう、と言ってもらえるのが一番いいですね。「こんなの作れる人いる?」でも、「できます?」でも、もちろん大丈夫です。最初から入らせてもらえるとありがたいですが、単純に人手が足りない、でも構いません。僕のほうも、もっと発信していかないといけないと思っています。まずは気軽に、声をかけてください。


《Location》山家さんが5年間過ごしたという、ゆかりのある『MIDORI.so Nakameguro』で撮影しました。

取材

グループコミュニケーション部 組織開発TM

岩橋敦子